以前は、亡くなる前から葬儀費用の見積もりを取るなんて縁起が悪いと言われ、敬遠されていました。しかし、今では真逆とも言えるような状況になっています。最近では、生前見積もりを取るのが常識と言われるようになってきました。
生前見積もりとは、文字通り生前に葬儀をシュミレーションして、どれくらいの費用がかかるのかを見積ってもらうことです。葬祭業社のパンフレットを見れば、だいたいの費用は分かる、生前見積もりなどを取る必要はないと言う人もいますが、それは違います。
パンフレットに記載されているプランは、あくまでも一例です。現実的にどれくらいかかるかを知りたければ、生前見積もりを利用しましょう。生前見積もりは電話やインターネットからでもできます。しかし、直接葬祭業者に出向き、担当者に相談しながらの方がいいでしょう。
精神的・時間的に余裕のない喪主の方が、葬祭業者に十分な対応をするのは容易ではありません。親族数人で交渉するか、信頼のおける世話役に依頼するのが望ましいといえます。葬儀には数種のグレードがあり、業者が「相場」の料金コースを提案してくるケースも考えられます。
そこで、あらかじめ葬祭全般にかかる費用を検討して、予算を決めておくことが重要です。葬儀社の提示している金額に、どのようなサービスや物品が含まれているのかを精査して、自分に必要なプランを判断しましょう。料理や返礼品、生花などが希望するランクの品質であるかどうかの確認も大切です。
可能ならば、複数の会社から見積りを出してもらい、比較してから決定します。その際、単に値段の安いところを選ぶのではなく、対応が良く信頼できる業者を見つけることを心掛けてください。